エアコンクリーニングを検討していると「分解洗浄」「完全分解」「通常クリーニング」など、さまざまな言葉を目にします。
「どこまで分解されるの?」「完全分解じゃないと意味がないの?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、エアコンクリーニングにおける分解の種類と範囲、通常の分解との違いやメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
- 通常分解と完全分解の違いと作業範囲
- 完全分解のメリット・注意点・費用感
- 清掃方法の選び方と業者選定のポイント
エアコンクリーニングの「分解」とは
通常分解クリーニングの内容
一般的な「分解クリーニング」とは、エアコンの前面カバー・フィルター・ルーバー(風向きを変える羽根)などを取り外し、熱交換器や送風ファンを露出させた状態で内部を洗浄する方法です。
この方法では、高圧洗浄機を使ってホコリやカビ、油汚れをしっかり落とすことができ、効率や空気の清潔さが大きく改善します。
家庭用エアコンのクリーニングでは、もっとも広く行われている標準的な作業範囲です。
完全分解クリーニングの内容
「完全分解クリーニング」とは、通常の分解に加えて、ドレンパン(排水受け)や送風ファン、場合によっては基板やモーター類まで取り外して洗浄する高度な作業です。
これにより、通常のクリーニングでは手が届かない細部まで徹底的に清掃でき、黒カビや頑固な汚れも根本から除去することが可能になります。
特に長年使用しているエアコンや、ニオイがなかなか取れない場合には有効な方法です。
業者によって範囲が異なる場合も
「分解クリーニング」や「完全分解」という言葉の定義は、業者によって異なる場合があります。
同じ「完全分解」と書かれていても、ファンまで取り外すかどうか、ドレンパンを分離するかどうかなど、作業範囲には差があります。
依頼する前には、どこまで分解して洗浄するのか、作業内容を具体的に確認しておくことが大切です。
完全分解クリーニングのメリットと注意点
内部まで徹底的にきれいになる
完全分解クリーニングでは、エアコンの構造を限界まで分解して洗浄するため、通常の清掃では落としきれないカビや汚れまでしっかり除去できます。
送風ファンやドレンパンの裏側、風の通り道の隅々まで洗えるため、清掃後の空気の質や風量が大きく改善されます。
特に、ニオイや黒いホコリが吹き出すといった症状がある場合には、完全分解による効果は非常に高いです。
分解・再組立の技術力が必要
完全分解は高度な技術を要する作業のため、対応できる業者が限られており、経験や知識のない作業者が行うと部品破損や故障の原因になることもあります。
特に、お掃除機能付きエアコンなど構造が複雑な機種は注意が必要です。
信頼できる専門業者に依頼することで、トラブルのリスクを最小限に抑えることができます。
費用や作業時間が増える傾向
通常のクリーニングに比べ、完全分解は作業工程が多いため、作業時間は2〜3倍、費用も1.5〜2倍ほど高くなる傾向があります。
その分、清掃効果が高いのは事実ですが、頻繁に行うものではなく、数年に一度のメンテナンスとして活用するのがおすすめです。
費用対効果を考慮し、必要性が高い場合に選択するのが賢明です。
どちらを選ぶべき?判断のポイント
使用年数と汚れ具合で判断
完全分解クリーニングが必要かどうかは、使用年数や汚れの程度によって判断するのが基本です。
設置から3年以上が経過していて、内部が目に見えて汚れている、効きが悪い、風量が落ちたという場合は、完全分解を検討する価値があります。
逆に、1〜2年目の機種で異常がない場合は、通常の分解洗浄でも十分な効果が得られることが多いです。
ニオイや黒カビが気になるなら完全分解
運転時にカビ臭がする、吹き出し口から黒いホコリが飛び出すといった症状がある場合は、表面清掃では改善しきれません。
そのような場合は、送風ファンやドレンパンの裏側に汚れが残っている可能性が高く、完全分解でなければ根本的な解決にならないこともあります。
一度徹底的に汚れを除去することで、長期間清潔な状態を保ちやすくなります。
信頼できる業者選びが最優先
完全分解は高度な作業なだけに、業者の技術や経験が仕上がりに直結します。
「完全分解」と表記されていても、実際には一部だけの作業であるケースもあるため、事前に作業内容の説明を受けることが重要です。
口コミや実績、施工写真を確認しながら、信頼できる業者を選ぶことが、満足のいくクリーニングの第一歩です。
まとめ
完全分解はより高い清掃効果が得られる
通常の分解清掃でもある程度の汚れは落とせますが、ニオイやカビが深刻な場合は、ファンやドレンパンまで取り外す完全分解クリーニングが効果的です。
徹底的な洗浄によって、清潔さ・快適性ともに大きく改善されます。
価格や用途に合わせて使い分けよう
完全分解は費用や作業時間が増える分、必要性があるときに選びたい方法です。
使用年数や汚れ具合、症状に応じて通常清掃と使い分けることで、コストを抑えつつエアコンを長く快適に使うことができます。
- 通常清掃と完全分解は作業範囲が大きく異なる
- 重度の汚れやニオイには完全分解が有効
- 業者選びと事前の確認が失敗しないコツ
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