アレルギー持ち必見！エアコンのカビが引き起こす健康リスクと防止策

「エアコンをつけるとくしゃみが出る」「喉がイガイガする」「子どもが夏になると咳き込む」——
その症状、エアコン内部のカビが原因かもしれません。

エアコンは冷房時に結露しやすく、湿度とホコリが混在する内部はカビの温床です。
特に、アレルギー体質の人・子ども・高齢者は、わずかなカビ胞子でも症状を引き起こす可能性があります。

この記事では、エアコン由来のカビが健康に与える影響を詳しく解説し、日常でできる具体的な予防策・対処法を、医療やクリーニングのプロ目線でご紹介します。
「ただの臭い」と甘く見ずに、空気の質を整える第一歩を踏み出しましょう。

なぜエアコンにカビが繁殖するのか？

「冷房＋結露」がカビを育てる構造的要因

エアコンの冷房運転では、熱交換器に大量の結露水が発生します。
この水はドレンパンに流れて排出されますが、湿ったまま放置されることで、カビが繁殖する理想環境ができあがります。

さらに、室内から吸い込んだホコリ・皮脂・キッチン油・タバコのヤニなどが内部に蓄積されることで、カビにとっての栄養源も豊富に。
「エアコン内部＝湿度＋温度＋栄養」が揃った場所である以上、放っておくと確実にカビは増殖します。

内部のどこにカビがつきやすいか

繁殖しやすい箇所は主に以下の3つ：

• 熱交換器（アルミフィン）：冷却・結露が起きるメインゾーン
• 送風ファン：風を送り出す回転部で、ホコリと湿気が蓄積
• ドレンパン：結露水の受け皿。水が溜まりやすくカビが定着しやすい

これらは目視で確認しにくく、日常的な掃除も困難なため、知らないうちに症状が進行しているケースが多く見られます。

カビが引き起こす健康被害の実例

アレルギー性鼻炎・咳・喘息

エアコンから吹き出した空気にカビ胞子が含まれると、それを吸い込むことで鼻や気道に炎症が起こります。
具体的には、くしゃみ・鼻水・咳・痰・喘息の悪化といった症状が出やすくなります。

とくにカビに反応しやすい体質の人は、真夏の冷房使用時にだけ症状が強く出るという季節性のアレルギーを発症することも。
耳鼻科や内科で「夏だけアレルギーですね」と言われたら、まずエアコン内部のカビを疑ってください。

皮膚炎・結膜炎・疲労感

カビ胞子は粘膜だけでなく、皮膚や目の粘膜にも付着します。
肌が弱い人ではかゆみ・湿疹・赤みが出たり、目の充血や異物感を訴えることも。
また、日常的にカビに曝露され続けると、疲れやすくなったり集中力が低下したりするケースもあり、体調不良の原因が「空気」だったという事例も珍しくありません。

医師・専門家がすすめる対策方法

1. 送風運転で結露を残さない

医師や保健師が最も推奨するのは、冷房使用後に送風運転を行うこと。
カビの繁殖条件となる“湿った環境”を除去することで、発生を大幅に抑えられます。

最近の機種には「内部クリーン」や「カビ防止モード」が付いていることも多く、毎回の使用後に自動送風乾燥を行う設定が可能です。

2. 室内の湿度コントロールも重要

部屋全体の湿度が高いと、エアコン内部に結露が多く発生し、カビが定着しやすくなります。
加湿器の使いすぎや、窓を閉めきったキッチン・浴室付近の部屋は、特に注意が必要です。
室内湿度を50〜60％に保つことで、カビの発生を最小限に抑えることができます。

エアコンの分解クリーニングと実践頻度

市販スプレーでは除去しきれない“奥のカビ”

市販の洗浄スプレーは手軽で人気ですが、アルミフィンの表層しか届かず、ファンやドレンパンのカビまでは落とせません。
さらに、洗浄液の残留があるとカビの栄養源になってしまうという逆効果も報告されています。
「スプレーで臭いがひどくなった」という相談はクリーニング業者にも多く寄せられています。

年1回の分解洗浄が推奨される理由

健康を守るためには、プロによる分解洗浄を1年に1回行うのが理想です。
内部まで高圧洗浄することで、目に見えないカビ胞子や細菌を根本から除去できます。
特に、乳幼児・高齢者・アレルギー体質の方がいる家庭では、毎年の点検とクリーニングを習慣にしましょう。

エアコンのカビ対策は「予防」と「定期洗浄」が基本

健康リスクを甘く見ないことが重要

「カビ臭いだけ」と放置すると、目に見えない健康被害がじわじわと進行します。
特にアレルギー体質の人は、季節性の体調不良や慢性的な症状と結びついている可能性が高く、エアコンの見直しが急務です。

正しい使い方＋プロのケアが快適な空気を生む

送風乾燥・湿度管理・フィルター清掃に加え、年1回の分解クリーニングを組み合わせることで、カビを「つくらない」「ためこまない」空気環境が整います。
見えない空気にこそ、最も価値のある投資を。